透湿防水シート

透湿防水シート透湿・防水ラミネート

透湿防水シートとは?

透湿防水シートとは、湿度は通し水分は遮断する機能性シートです。雨水や結露を遮断する一方で、室内の湿気は屋外に逃がします。透湿防水シートは主に住宅建材の結露や雨漏り防止の用途などで活用されています。
住宅には外壁の裏に空洞になっている部分があります。そこに湿度を含んだ空気や雨水が流れることで、壁の内部に湿気や水分が溜まることを防いでいます。防水機能のみだと室内に湿度がたまるため、湿度を通過させる機能が重要なのです。

透湿防水シート種類

透湿防水シートの種類は3つ

透湿防水シートは、JIS(日本工業規格)では3種類に区分されています。1つ目は外壁用透湿防水シートA、2つ目は外壁用透湿防水シートB、3つ目は屋根用透湿防水シート です。従来は透湿防水シートは外壁への使用がメインですが、近年では屋根にも使用が拡大しています。その流れを受けてJIS(日本工業規格)にも「屋根用透湿防水シート」が追加されました。
外壁用の透湿防水シートと、屋根用の透湿防水シートの違いは、つづり針保持強さや熱収れん性、釘穴止水性にあります。屋根用透湿防水シートは、つづり針保持強さ「縦、横とも50N以上」、熱収縮性「収縮率が1.0%以下」、くぎ穴止水性「水位低下が平均5㎜以下、かつ水の全流出が1個もないこと」と規定されています。

つづり針とは、いわゆるタッカー(作業用大型ホチキス)のことです。つづり針保持強さとは、透湿防水シートをタッカーで固定した時に、針の周りの穴が施工中に暴風にあっても耐えるかどうかという基準です。屋根用の透湿防水シートの施工の際は、シート上に人が乗って作業します。作業者が歩くことで、つづり針が広がり破れる可能性があるため、外壁用よりも基準を高くしています。6寸勾配に屋根用透湿防水シードをつづり針で留め付けて、100㎏の施工者が乗った場合でも破れない強さだということで、縦横とも50N以上と規定されました。また屋根は外壁と比較して直射日光が当たりやすく、高温にさらされる可能性が高いです。酷暑の増えている近年、真夏では屋根の表面が80℃近くまで上がることを考慮して、熱収縮性の項目も追加されています。釘穴止水性は、釘がステープルを締め付ける性能のことです。止水性が高いと、穴から雨水が入ることを防いでくれます。

透湿防水のメカニズム

透湿防水シートのメカニズムは、シートに空いた微小な穴より小さい粒子を持つ水蒸気はシートを通過し、穴より大きい雨水の粒子は弾かれるので、湿度は通すが水は通さないという仕組みです。

透湿防水の歴史

透湿防水シート②

透湿防水シートは日本の住宅には欠かせない存在です。

日本は非常に湿度が高い国です。実は弊社で取り扱っている錆を防ぐ梱包資材、防錆紙も第二次世界大戦で米軍が日本に進撃する際にアメリカにはない「湿度」と「錆」という敵から兵器を守るために研究開発されたといわれています。
高温多湿な環境に加えて、近年の住宅は高気密高断熱に向けて性能が強化されてます。その結果室内に溜まった湿度によって、結露が発生し壁材を損傷する可能性が出てきました。夏場の湿度が80%を超える北海道では住宅の湿気対策は特に重要な問題でした。そこで外壁材と断熱材の間に隙間を作り、湿気を逃がす通気層工法が編み出され水を遮断し湿度を通す透湿防水シートが全国各地でも使用されるようになりました。

透湿防水シートの機能や使い方

透湿防水シートにはウェブという繊維を組み合わせて作る不織布や微細な穴が開いたフィルムが基材として使われます。どちらも表面のごく小さな空間から湿気を通し、水を防ぐことができるのです。
不織布の原料は主にポリエステルやアラミド繊維、ポリプロピレンなどです。他にも、羊毛や綿、麻などの天然素材や、パルプ 、レーヨン、ビニロン、ガラス繊維ナイロンなどが使われています。

使い方

透湿防水シート①

不織布

透湿防水シートの使い方
透湿防水シートは、住宅の外壁工事の際に使用します。横張りで屋根・壁面に下部から透湿防水シートを貼り合わせていき、タッカーというホチキスのような工具で固定します。タッカーで固定した後に土台水切り部分や中間水切り部分を防水テープなどで補強します。

保管方法

透湿防水シートは直射日光や高温多湿・雨が当たる場所は避けて、包装した状態での保管をお願い致します。開梱後、全てのシートを使い切らず、残りを再度保管する場合は、包装材に入れてください。変質や着火の恐れがありますので温度が高すぎる場所や火の気は避けてください。

透湿防水シートのつなぎ目を減らす、最大3700mm幅の広幅ラミネート

大きな透湿防水シート

ラミネート加工機(最大3700mm幅)

透湿防水シートの、シートとシートのつなぎ目部分の注意点です。機密性や防水性を高めるためにシートのつなぎ目部分にはぴったりとしわなく防水テープを貼って下さい。窓や扉、配線、配管部にも同様に隙間なくシートを貼り合わせ、防水テープで補強することで防水性・耐久性をより維持することができます。
また堀富商工株式会社のラミネート加工機は、国内最大の広幅ラミネート加工ができます。なるべく大きなロール・シート状態の透湿防水シートを採用することで、つなぎ目部分を減らし、高い防水効果・耐久性を実現できます。

弊社の機械設備

設備名 表題
コーティング設備 最小1000~最大3000mm幅 1基
押し出しラミネート機① 最小加工幅 700mm ~最大加工幅1750mm幅 1基
押し出しラミネート機② 最小加工幅1000mm ~最大加工幅2200mm幅 1基
押し出しラミネート機③ 最小加工幅1000mm ~最大加工幅2400mm幅 1基
押し出しラミネート機④ 最小加工幅2000mm ~最大加工幅3700mm幅 1基
フレキソ印刷機① 最大加工幅1600mm 1基
フレキソ印刷機②
最大加工幅3700mm 1基
ワインダー機① 最大加工幅2200mm 1基
ワインダー機②
最大加工幅2400mm 1基
ワインダー機④
最大加工幅2600mm 1基
ワインダー機⑤
最大加工幅3700mm 1基

透湿防水シートのメーカーなら

透湿防水シートのメーカー

ラミネート

透湿防水シートの基材に不織布が多く採用されます。堀富商工株式会社は、日本不織布協会の正会員であり、不織布のラミネート加工に長年の実績があるメーカーです。不織布以外にもアルミラミネートフィルムやクロス(布)・紙など様々な基材へのラミネート加工ノウハウがあります。さらに国内最大級の広幅ラミネートが可能です。
住宅を湿気・水分・カビから守る透湿防水シートの加工メーカーをお探しなら、ぜひ堀富商工株式会社へ。

堀富商工株式会社は、機能性シートを製造販売しております。
透湿防水シートや防滑シート・防錆紙など様々な塗工製品・ラミネート製品をご用意しております。長年の知見を活かしてお客様のあらゆるご要望にお応えして参りました。
試作のご相談や検討段階の製品についてのご相談も歓迎も歓迎です。どうかお気軽にお問い合わせください。
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