能登半島地震

能登半島地震の断水被害状況と応急給水被災地への給水タンクによる給水支援活動

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令和6年能登半島地震の概要

令和6年能登半島地震の概要

令和6年能登半島地震令和6年能登半島地震とは、2024年1月1日に石川県の能登地方で発生したマグニチュード(M)7.6(最大震度7)の地震です。現在も同地域では地震活動が見られ、注意が必要な状況です。
能登半島北東部では、2020年12月から頻繁に小規模な地震が続いていました。これにより、2021年9月16日(M5.1)、2022年6月19日(M5.4)、2023年5月5日(M6.5)にも一部で被害が発生していましたが、今回の地震はこれらの地震よりも遥かに大きなものでした。
2024年1月1日の午後4時10分ごろ、石川県の能登地方で「令和6年能登半島地震」が発生しました。気象庁によると、この地震はマグニチュード7.6で、発震の仕組みは北西から南東に向かって力がかかる逆断層型です。逆断層型地震は、能登地方で以前にも観測されています。志賀町では震度7が観測され、沿岸部では津波が発生し、被害が広範囲に及びました。

能登半島地震による被害状況

地震による死亡者は、200人以上、重軽傷者1000人超えと大きな人的被害が発生しました。
住宅被害は、1万9183棟、特に金沢市・七尾市で大きな被害が出ています。現在も、多くの人々が避難所生活を余儀なくされています。
また建物や人的被害以外にも、石川県輪島市の伝統産業である「輪島塗」にも打撃を与えています。輪島塗は、「素地が木地であること」「布着せしていること」「地の粉下地であること」を条件にした輪島市で生産される漆器です。江戸時代初期より、輪島市で取れる地の粉を使用する現在の形に発展し、国の重要無形文化財にも指定されています。
能登半島地震や火災によって輪島塗の工房や職人にも大きな被害があり、現在、生産再開の目途が立っていない状況です。

能登半島地震の断水

石川県の断水状況

能登半島地震では、(令和6年1月9日時点)計約58,738戸で断水が発生しました。特に石川県輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町では、ほぼ全域で地震により水道が機能を停止し、それにより重要施設である病院・医療機関でも断水が発生しました。
参考:令和6年能登半島地震による被害等の状況等について(生活環境部)

石川県断水地域 断水発生状況
輪島市 約10,000戸 (ほぼ全域)。市立輪島病院で断水。
珠洲市(すずし) 約4,800戸 (ほぼ全域)。珠洲市総合病院で断水。
穴水町 約3,200戸 (ほぼ全域)。公立穴水総合病院で断水。
能登町 約5,810戸 (ほぼ全域)。公立宇出津総合病院で断水。
七尾市  約20,600戸 (ほぼ全域)。能登総合病院で給水塔が破損・断水。
志賀町  約8,800戸 (ほぼ全域)。町立富来病院で断水・ガス停止。

一部断水地域

石川県断水地域 断水発生状況
中能登町 約1,500戸 (鹿西地区、鹿島地区の一部など)
羽咋市 約2,700戸 (北部地区、南部地区の一部)
かほく市 約300戸 (大崎地区の一部)
内灘町  約950戸 (北部地区、南部地区の一部)
金沢市  76戸 (粟崎地区の一部)
能美市 2戸 (緑が丘地区の一部)

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応急給水について

断水地域への応急給水

ホリフトウォーター給水支援活動について
堀富商工株式会社では、各地での断水発生時に災害用給水タンク、ホリフトウォーターを使用した給水支援ボランティア活動を継続しています。熊本地震、令和元年台風19号、熱海市・伊豆山土砂災害など過去の災害等で断水した地域へホリフトウォーターを無償で提供・設置・(断水復旧後)回収する給水支援を行いました。
ホリフトウォーターは東日本大震災での弊社の断水経験で生まれた組み立て式の給水タンクです。1トンの水を保管でき、飲料水にも生活用水にも使用できます。トラックに載せて運べば給水車の代替品にもなります。
→ホリフトウォーター製品ページ

石川県羽咋市・七尾市への応急給水

能登地震の応急給水2024年1月6日、市の要請により石川県羽咋市にホリフトウォーター4台を持ち込み、3台を羽咋市すこやかセンターに設置しました。1台に約1000ℓの水が入るため、3台で3000ℓの水を効率的に給水することができます。すこやかセンターは、羽咋市の給水所として活用されています。
1月29日、ホリフトウォーターを中島中学校・中島地区コミュティセンターに新たに2台設置。七尾市より正式に給水拠点に指定され、近隣の方々にご利用頂いています。
ホリフトウォーターの組み立て方法は非常に簡単です。軽量で、大人2人で5分程度で組み立てることができます。
組み立て方法については、以下の動画をご覧ください。

過去の給水支援活動

平成27年9月関東・東北豪雨

平成27年9月関東・東北豪雨とは、平成27年9月9日から11日にかけて関東地方及び東北地方で発生した豪雨災害です。
内閣府の激甚災害制度により激甚災害に指定されました。約24万人に避難指示、約315万人に避難勧告が発令され、宅地及び公共施設等の浸水や河川における堤防の決壊、越水や漏水、溢水、堤防法面の欠損・崩落などの被害が発生しています。

関東東北豪雨関東・東北豪雨における給水支援活動
平成27年9月関東・東北豪雨の断水状況:総断水戸数約 26,675 戸
平成9月9日から9月10日にかけて栃木県日光市五十里観測所で、昭和50年の観測開始以来最多の24時間雨量551mmを記録しました。
鬼怒川水海道地点では10日7時から11日2時までの19時間にわたり氾濫危険水位を超過し、さらに10日11時から16時までの5時間にわたり計画高水位を超過しました。
被災地では停電・断水によって自宅のトイレが使えない、また仮設トイレは水に浮き使えなかったという声もありました。

ホリフトウォーターの給水支援活動
茨城県常総市の常総市役所等にホリフトウォーターを設置しました。

熊本地震

熊本地震とは、平成28年4月14日21時26分に熊本県と大分県で発生した震度7を観測した地震とそれ以降に相次いで発生した地震を指します。熊本県益城町では計測震度6.7と国内で観測された地震では最大級の大きな揺れが発生しています。広範囲での断水・停電・ガス供給停止、道路や交通の断絶、建物住居の被害(全壊約8300棟)が報告されています。
熊本地震は平成28年4月26日内閣府により激甚災害に指定されました。

熊本地震熊本地震における給水支援活動
熊本地震の断水状況:総断水戸数は445857戸
平成28年4月14日熊本地方を震源地とする最大震度7の地震が発生。断水状況は熊本県内では432457戸、大分県内10263戸、宮崎県2758戸、鹿児島県249戸、福岡県久留米市70戸、長崎県50戸、佐賀県神埼市10戸。

ホリフトウォーターの給水支援活動
平成28年4月15日北九州上下水道局より2tの水を確保し、ホリフトウォーター3基を益城町役場へ設置しました。
4月16日ポリタンク入り水道水23個(12L~20L容器)2L入りペットボトル・米・缶詰・果物・ブルーシート・レトルト食品等をホリフトウォーターと共に手配し益城町保健福祉センターにホリフトウォーター2基を追加で設置しました。
4月18日北九州にホリフトウォーター4基発送し北九州上下水道局より5tの水を確保しました。月出小学校、長嶺小学校、西川リビング熊本にホリフトウォーターを設置しました。。
4月21日熊本南部中央病院より貸し出しのご希望を頂き、北九州へホリフトウォーター3基を発送しました。
4月22日熊本南部中央病院にホリフトウォーターを設置しました。
5月12日益城町健康福祉センターへ追加でホリフトウォーターを1基設置しました。

平成30年7月豪雨

平成30年7月豪雨(または西日本豪雨)とは、平成30年6月28日から7月8日にかけて、西日本を中心に北海道や中部地方等の広範囲において発生した集中豪雨を指します。台風7号、梅雨前線等の影響により、西日本を中心に全国各地に多くの地域で河川の氾濫や浸水害、土砂災害など全国各地に甚大な被害をもたらしています。
平成30年7月豪雨(または西日本豪雨)を含む一連の豪雨災害は、平成30年7月21日内閣府により激甚災害に指定されました。

平成30年7月豪雨西日本豪雨における給水支援活動
平成30年の西日本豪雨の断水状況
6月28日~7月8日ごろにかけて西日本を中心に記録された集中豪雨により、多くの河川の氾濫や浸水害、土砂災害が発生しました。7月11日正午時点での断水状況は、広島県21万1008戸、愛知県2万2757戸、岡山県9696戸、その他都道府県で117戸でした。また8月1日10時時点でも、広島・愛媛の2県で8292戸が断水となっていました。

ホリフトウォーターの給水支援活動
平成30年7月17日ホリフトウォーター5基の他、外袋のロック用の南京錠、日差し対策のためのテント、水浴び用に風呂桶を弊社で手配しました。
7月18日三原市本郷北方コミュニティセンター到着し、原市町内会、茅ノ市町内会にホリフトウォーター5基を設置しました。給水は三原市水道部にして頂きました。
7月23日ホリフトウォーター2基と内袋を追加で輸送し船木地区に設置しました。

令和元年東日本台風

令和元年東日本台風とは、令和元年10月12日に日本に上陸した台風19号による大雨・暴風雨などの災害を指します。台風による豪雨とそれに伴う暴風(東京都江戸川臨海では観測史上過去最大の瞬間風速43.8mを観測)によって、広範囲で停電やガス供給の停止、断水が発生しました。
令和元年11月1日に内閣府は令和元年東日本台風を台風としては初めて激甚災害に指定しています。

令和元年東日本台風令和元年台風19号における給水支援活動
令和元年台風19号の福島県いわき市における断水状況
いわき市は台風19号の影響により平浄水場が浸水、被害が発生したため運転停止となりました。同市平、四倉、久之浜、豊間、薄磯、郷ヶ丘、自由ヶ丘、明治団地、平成、小川などの地区で4万5400 世帯が断水しました。
ホリフトウォーターの給水支援活動
10月15日大浦公民館にホリフトウォーターを1基設置し、いわき市給水車で給水を行いました。その他、各地域に計8基を設置しました。

熱海市伊豆山土砂災害

熱海市伊豆山土石流災害とは令和3年7月3日午前10時半頃に、静岡県熱海市伊豆山地区で発生した土砂災害を指します。
この災害によって131棟の建物が被害を受け、停電やガスの供給停止および断水などライフラインの停止が発生しました。
内閣府はこの災害を激甚災害に指定しています。

熱海市伊豆山土砂災害熱海市・伊豆山土砂災害における給水支援活動
令和3年7月熱海市土砂災害(伊豆山土砂災害)の断水状況
・令和3年7月3日午前10時30分頃伊豆山地区の逢初川で発生した大規模土砂災害。
・伊豆山地区の1500戸余りで停電、1100戸で断水、392戸でガスが停止。

ホリフトウォーターの給水支援活動
ホリフトウォーター2基、計2トンの飲料水を堺市上下水道局より購入しました。
7月7日熱海市へ到着し7月8日早朝より伊豆山地区仲道公民館にホリフトウォーターを設置しました。元々使用されていたタンクと比べてホリフトウォーターは倍の容量(1000ℓ)が貯水でき、1度の給水車からの給水で2倍の水を市民に配れること、PETボトルやポリ容器への吐出が早いため、行列に並んで水をもらわなくとも良いことから市民の方達から大変好評を頂きました。
7月16日水道が全て復旧し、ホリフトウォーター2基を撤収しました。
使用用途:市民の方の飲料および生活用水、捜索作業に従事する消防・警察・自衛隊の方々の作業後の制服の洗浄用水

お礼状2021/07/25
熱海市の伊豆山土砂災害のホリフトウォーター給水支援活動についてお礼状を頂きました。

令和4年9月静岡県清水区断水

令和4年9月静岡県清水区エリアで発生した断水における給水支援活動の報告です。

令和4年台風15号静岡県清水区の断水静岡県における断水の原因:令和四年の9月24日未明にかけて静岡県全域を襲った台風15号により記録的な大雨が発生し、中部電力の送電鉄塔が倒壊しました。これにより静岡市を中心に最大で12万件を超える大規模停電が発生。清水区では興津川にある取水口に大量の流木や土砂が詰まった影響で6万戸を超える大規模な断水が発生しました。
県知事
26日に静岡市・川根本町の求めに応じ陸上自衛隊に対して災害派遣の要請をし、激甚災害への指定を国に要請しました。静岡県上下水道局災害対策本部を設置し清水区内31か所で応急給水を実施しました。また民間では「御菓子庵 田子の月」が全国からの支援物資の受け渡しをSNSにて宣言し、清水店舗を一時営業停止し全国からの支援物資ボランティアを行い円滑な物資の供給に貢献しました。
静岡県備蓄する鉄製タンク50台は重量が重く、設置に手間取り設計上洗浄作業にも苦慮しました。

給水支援活動
堀富商工株式会社では堺市上下水道局にて飲用浄水を2トン購入、ホリフトウォーター2台に充填し、予備の折り畳んだ状態の1台をユニック車に積み込み、9月27日午前中に清水区「田子の月」へ到着。同社の牧田社長了解のもと、1トンの浄水を充填したホリフトウォーター1台を設置しました。民間の応急給水所として生活用水給水を開始しました。(飲用水は全国からの支援PETボトルが潤沢にありました。)
田子の月での1トンの水は1日で使い切りました。
同時に静岡県上下水道局災害対策本部の指示により清水総合運動場にホリフトウォーター2台を設置、1台1トンの水の給水とともに、予備の1台を直ちに組み立てて現地の給水車から給水。合計2台を生活用水の給水源として活用されました。

堀富商工株式会社では、各地での断水発生時にホリフトウォーターを使用した給水支援ボランティア活動を行っています。
→ホリフトウォーター製品ページ

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